
#047-外注.【外注(業務委託)編】追い詰めてしまったかも?契約・検収・スコープから“無自覚ハラスメント”を止める9ステップ
断定回避は免罪符ではありません。影響が出たなら“話し合い”より“安全の運用変更(契約・負荷・連絡ルール)”が先です。
※本記事は医療・法的な判断(診断・認定)を行いません。
※外注(業務委託等)は雇用と前提が異なるため、本記事では「ハラスメント(パワハラ相当の言動を含む)」として、安全確保の運用に集中します。
メタディスクリプション(約500字)
業務委託(外注)で相手を追い詰めてしまったかも…と気づいたら、原因や病名の断定より先に「安全の運用変更(契約・検収・スコープ・連絡ルール)」が優先です。本記事は診断や法的認定は行いません。その代わり、外注で起きがちな丸投げ・過重負荷・追撃(連投・即レス圧)・無限手戻りを止めるために、①スコープ再整理 ②検収条件の明文化 ③追加は別見積・別納期 ④WIP/優先度/期限の再設計 ⑤追撃ゼロの約束 ⑥火事(緊急対応)の定義固定 ⑦5分の擦り合わせ台本 ⑧Slack/メール文例 ⑨第三者ルートまで、同じ9ステップでまとめました。コピペだけでは逆効果。送った後に“追撃ゼロ/負荷設計/障害除去”をセットで実行して、燃えない形で関係を立て直します。
INDEX
- まず“契約・スコープ”を締め直す(丸投げの根を切る)
- 次に“検収条件”を明文化する(OKライン固定)
- 追加作業は“変更管理(別見積・別納期)”に分離する
- 負荷設計(WIP・優先度・期限)を“発注側の責任”に戻す
- 連絡ルール(追撃ゼロ・返事要求ゼロ)を“安全の約束”として固定
- 火事(緊急対応)の定義・判定者・宣言フォーマットを固定
- 擦り合わせ(短い定例)台本:責めない、詰めない、障害だけ外す
- テンプレ(Slack/メール)—ただし“送った後が本番”
- こじれた時の第三者ルート(発注責任者・購買・法務・外部相談)
- 付録:コピペ用テンプレ集(外注版)
- 付録:火事(緊急対応)パーツ(外注版)
- 参照リンク(公的・公式)
1. まず“契約・スコープ”を締め直す(丸投げの根を切る)
外注(業務委託)は雇用と前提が違います。だから最初にやるのは「仲直り」より、契約と範囲(スコープ)を安全側に戻すこと。対象/非対象/前提(使える素材・権限・納品形態)が曖昧なまま“急ぎ”を積むと、丸投げ→追撃(連投)→相手が黙る、の流れになりがちです。まずは現行の依頼を棚卸しして、①契約内の成果物 ②追加になり得る要望 ③判断保留の不明点 に分けます。ゴールは「どこまでやれば終わりか」を発注側が言える状態。外注へは「責め」ではなく“確認”として、範囲を短く再掲するのが安全です(例:「対象A/B、Cは別途」)。合意できるまで新規の上乗せを止める——これが外注版の1歩目です。もし相手が疲弊していそうなら、いきなり正論で詰めず「範囲を整えたい。今日は確認だけでOK」と逃げ道を作ると安全です。
2. 次に“検収条件”を明文化する(OKライン固定)
検収条件(OKライン)が曖昧だと、外注側は「終わらない仕事」を抱えます。完了定義(何が揃えばOKか)、受入テスト、レビュー回数、戻しの扱い(どこまでが契約内/追加になる線)を短くても明文化しましょう。特に多い事故は「直しは無限」「言った言わない」「最後に全部ひっくり返る」。これを防ぐには、①チェック観点 ②確認者 ③確認期限 ④合否の出し方(OK/差戻し基準)を決めるのが効きます。差戻しは“都度”より“まとめて”の方が追撃を減らせます。発注側が“いつ誰が検収するか”の枠を確保しないと、待ち時間が増え、納期だけが迫って追撃に繋がります。検収は努力ではなく手順で安定させる、がコツです。可能なら「差戻しは週2回まで」「大きい変更は変更管理へ」など、戻しのルールも1行で入れておくと摩擦が減ります。
3. 追加作業は“変更管理(別見積・別納期)”に分離する
追加依頼は、感情ではなく変更管理に分離します。やりがちなのは「ついでにこれも」「今日中に」で押し込むこと。外注では追加=工数・費用・納期の変動が起きやすいので、入口を1つに固定し、要件/目的/背景/希望期限/影響(工数・費用・納期)をテンプレで揃えます。できれば追加依頼に番号(#追加-01など)を振り、会話を散らさない。さらに“追加の優先度”を明示し、現行スコープを壊さないのがポイントです。見積と納期が固まるまで、現行スコープの優先度を守る。もし影響が大きいなら、優先度の入替や期限延長を発注側から提案する。急ぎは免罪符にせず、緊急対応が必要なら6章の火事定義へ接続します。「今すぐ欲しい」より「現行の何を落とす?」をセットで出せると、追撃せずに前に進みます。
4. 負荷設計(WIP・優先度・期限)を“発注側の責任”に戻す
負荷設計は発注側の責任に戻します。外注に「頑張って回して」は、結局追撃と炎上に繋がりがち。まずWIP(同時進行)上限を決め、優先度は1〜3位で固定、期限は一次締切+最終締切に分けます。加えて、待ちを減らすために「素材は誰が用意?」「レビュー枠はいつ?」「決裁は誰が何時まで?」を発注側で確保します。見える化(簡単なカンバンや一覧)を作ると、追撃せずに状況が共有できます。順位が毎日変わると手戻りが増え、報告が遅れたり相談が減ったりしやすい。追撃の代わりに「何をやめるか(減らすか)」を先に決めると、現場の空気が落ち着きます。負荷を下げること自体が最大のハラスメント予防です。外注の稼働が止まる最大要因は“待ち”なので、発注側が待ちを減らすほど関係は静かに改善します。
5. 連絡ルール(追撃ゼロ・返事要求ゼロ)を“安全の約束”として固定
連絡ルールは“安全のための約束”として固定します。外注相手に効くのは、謝罪より「追撃しない」「返事を要求しない」「期限は明示して待つ」「人格ではなく事実と作業」の運用です。追撃禁止は放置ではありません。優先度整理と障害除去に時間を回すためのルール。具体的には、①同一件名の連投をしない ②既読・未読で圧をかけない ③返信期限までは静かに待つ ④定時の1回更新に寄せる(例:17時にまとめて確認)。時間指定が負担なら「今日中に一言だけでOK」の代替を置きます。できない日があっても戻れます(撤回→24時間沈黙)。破った自分を責めるより、次に戻る行動を固定する方が再発が減ります。返信が来ない時は「催促」ではなく「期限延長・優先度調整・障害除去の提案」を返す方が、相手の安心につながります。
6. 火事(緊急対応)の定義・判定者・宣言フォーマットを固定
緊急対応(火事)は例外だからこそ、定義と判定者を固定します。ここでの火事は“運用上の定義(例)”で、会社・案件ルールがあればそれを優先。例としては、①顧客影響が拡大中の障害 ②セキュリティ・漏えいの恐れ ③契約・法令の当日期限で損害が現実的、など。一次判定はPM/TL(当番)、迷ったら責任者へ上げて個人の焦りで乱発しない。外注にも「火事はこの条件だけ」と共有しておくと、普段の追撃を減らせます。宣言は【火事】要件/期限/返信要否/代替手段(電話等)の1行だけ、1通で終える。火事でない限り連投は禁止。例外が曖昧だと“全部火事”になり、追撃文化が固定化します。火事宣言を出したら、次の更新時刻(例:30分後に一度状況共有)をあなた側で決め、相手に連投で負担を渡さないのがコツです。
7. 擦り合わせ(短い定例)台本:責めない、詰めない、障害だけ外す
外注相手の擦り合わせは、叱る場ではなく“ズレを潰す場”です。5分でやるなら、①どこまで ②何で止まる(仕様・前提・権限・素材・検収)③発注側で外せる障害は?④次の最小一歩は? の順。ここでのNGは、人格評価・説教・「なんでできない?」。それをやるほど報告が遅れたり相談が減ったりしやすいです。感情が上がったら「今は落ち着いて話せない。後で5分だけ」と切って安全を守る。最後に“次の一歩”だけ決めて終わると追撃せずに回ります。議事録は1行でOK(決まったこと/次の一歩/期限)。進捗を詰めるより詰まりを取る、が近道です。質問例は「検収の判断基準は?」「前提(素材・権限)は揃ってる?」「追加になる線はどこ?」。責める質問ではなく、ズレの位置を特定する質問に寄せます。
8. テンプレ(Slack/メール)—ただし“送った後が本番”
テンプレは入口、送った後が本番です。コピペだけでは逆効果。送った後に“追撃ゼロ/負荷設計/障害除去”を必ずセットで。進捗確認は返事要求を避け、止まっている要因(素材・権限・レビュー枠)を聞く。スコープ再確認は責めずに境界線を引き、変更依頼は別見積・別納期へ分離。謝罪は許しを取りに行かず「運用を変える」宣言にします。テンプレは長文にせず、基本は3〜5行で十分。送信後は9章の3つを“今日中に1つだけ”でも実行。文面を整えただけで追撃したら逆効果なので、撤回文と沈黙ルール(24時間追撃しない)までセットにします。送った後にやる3つは、①追撃ゼロ ②WIP/優先度/期限の見直し ③障害除去(権限・素材・レビュー枠・決裁)です。
9. こじれた時の第三者ルート(発注責任者・購買・法務・外部相談)
こじれたら、個人の謝罪で抱えず第三者ルートへ。社内は“発注責任者→購買→法務”の順で固定すると迷いません(会社のルールがあればそれを優先)。外注側が不調・稼働停止・案件降板に近いサインなら、話し合いより安全確保と運用変更が先。外部相談(フリーランス向け相談窓口など)に繋ぐのも選択肢です。重要なのは「相手を説得する」より「契約・検収・変更管理・連絡ルール」を作り直して再発しないこと。超小さい一歩は“社内の相談先候補を3つ書く→1つだけ連絡手段を控える”。あなた一人で抱えず、責任と権限がある場所に運用を移す。これが“燃えない立て直し”です。外注との関係は“気合い”より“手順”で立て直す。自分が荒れそうな時ほど、第三者と仕組みに寄せてください。
付録:コピペ用テンプレ集(外注版)
コピペだけでは逆効果。送った後に“追撃ゼロ/負荷設計/障害除去”を必ずセットで。
※送信後は上の3つを「今日中に1つだけ」でも実行。
A. 進捗確認(返事要求しない)
「進捗確認です。返信は今日中でなくてOKです。
いま止まっている要因(仕様/素材/権限/レビュー枠など)があれば教えてください。発注側で外せる障害は対応します。」
B. スコープ再確認(責めずに境界線)
「依頼範囲を整理したいです。現状の認識は以下です。
・対象:A / B
・非対象:C(追加なら別見積・別納期で相談)
・前提:D
ズレがあれば認識合わせだけお願いします(返信は短くてOK)。」
C. 変更依頼(別見積・別納期に分離)
「追加で○○を検討しています。現行スコープ外の可能性があるので影響確認させてください。
・追加内容:○○/目的:○○/希望期限:○月○日
・影響:工数・費用・納期の見込み
※見積と納期が固まるまで、現行スコープの優先度は維持します。」
D. 謝罪(免罪符化しない)
「連投や強い言い方で負担をかけた可能性があります。申し訳ない。言い訳はしません。
許しを求めるのではなく運用を変えます(追撃しない/スコープ・検収を明確化/変更は別見積・別納期)。返信は不要です。」
E. 追撃してしまった時の撤回1通(+24時間沈黙)
「先ほど追撃してしまいました。すみません、今の催促は撤回します。返信は○日○時まででOKです。
以降、連投しません。撤回後は24時間こちらから追撃しません(緊急定義に該当する場合のみ例外)。」
付録:火事(緊急対応)パーツ(外注版)
火事定義(運用上の例)
・顧客影響が拡大中の障害
・セキュリティ/漏えいの恐れが現実的にある
・契約・法令の「当日中」期限で損害が現実的に迫っている
※上記以外は火事扱いしない(“急ぎ”だけで火事にしない)
火事判定者
一次判定=PM/TL(当番)/迷ったら責任者へ(個人の焦りで乱発しない)
火事宣言(1行・1通で終える)
【火事】要件:○○/期限:○月○日○時/返信要否:要or不要/代替:電話or会議リンク(※1通で終える)
参照リンク(公的・公式)
- あかるい職場応援団(職場のハラスメント)|厚生労働省
- パワーハラスメントの定義|あかるい職場応援団
- 業務委託におけるハラスメント防止のために講ずべき措置(フリーランス関連)|あかるい職場応援団
- 総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省
- フリーランス・トラブル110番|厚生労働省委託(第二東京弁護士会)
- フリーランスとして業務を行う方・発注事業者向け情報(ハラスメント対策等)|厚生労働省

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★★★いざと言うときに備えておいても良いかな!★★★
貯金のできない私には保険って助かりました。




★★★頑張らずに頼っても良いんじゃないかな!★★★
宅配などで外に出る機会意を減らして負担芸減してもいいと思います。
カウンセラーなどに相談して、話を聞いてもらうことも、
おいしいものを食べてリフレッシュしても良いんじゃないかな!






★★★自分へのご褒美にリフレッシュもありかな!★★★
心にゆとりが戻せるように自分にご褒美を上げてみてはどうだろう!



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趣味を見つけて何かをやってみるものいいと思う。
今までの趣味に興味がなくなっていても何か体を動かしてみることも楽しみになるかもよ。



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心のゆとりを持つには環境を変えることも一つ!
転職や手に仕事をつけて自信を復活させてみてはどうだろうか!





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絶対に早まっちゃダメ、クレカ・キャッシングを計画的にうまく使って元気になったら一気に返済するのも手だと思うよ!
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